テレワーク(リモートワーク)


オバマ政権下で 2010 年 12 月に制定されたテレワーク推進法により、
これまでテレワークが順調に普及してきたアメリカであるが、
米シンクタンク Pew Research Center によると、
2019 年時点でアメリカ国内の民間企業の就業者において、
テレワークで業務を行うことが可能な就業者は全体の 7%(約 840 万人)程度であり、
特定の職業(役職)のみが享受できるというイメージが依然として強い。
メリットについては、通勤しなくてよいことを挙げた割合が最も多く(47%)、
柔軟なスケジュール(43%)や正装しないで済むこと(33%)が後に続く。
アメリカ人の通勤時間は週当たり平均4.35時間であり、
オフィスに出向かないことで空いた時間を自宅で柔軟に使え、
ワーク・ライフバランスを向上させられることが最大の利点として認識されている。
一方、課題については、同僚との共同作業が困難である(33%)、
作業を中断せざるを得ない状況が多い(27%)、
オフィスでの作業ルーティンを維持できない(26%)
といったコミュニケーションや作業効率面での課題が多く挙げられている。
(ジェトロ・ニューヨーク事務所調べ)

リモートワーク先進国のアメリカですら、これが現状だ。
コロナ下で、在宅勤務が推奨されているが、
そもそもチームで働かなければいけない仕事には不向きであることが示されている。
(これはハーバードビジネスレビュー2020年3月号の論文を見ても明らかだ)
生産性が低下しても仕方がないという考えに立たなければ、リモートワーク実現は相当難しい。
どこまで真剣にリモートワークに取り組まなければいけないのだろう?
アフターコロナでは元に戻っている可能性もある。
「Work From Anywhere at Anytime」
「好きな場所、好きな時間で」
は素晴らしい考え方だが、
「いつでも、どこでも」なら、
「24時間働けますか?」の時代に逆戻りする恐れもあるなぁ。
(追記) 1月12日付け日経新聞一面では、在宅勤務定着を希望する者が56%にのぼったらしい。
在宅勤務をすると、管理職の作業時間は長時間になり、一般の社員の作業時間は短くなっているという記事も併せて掲載されていた。

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