第4回はThreadの情報になります。
2014年にGoogle傘下の会社が主導し7社が合同でThread Groupが設立されて、2015年にThreadのバージョン1.0が発表されました。
スマートホーム向けに開発された規格で、今までの規格と比べるとより簡単にインターネットに繋がりやすいものとなっています。
ThreadはBluetoothと同様に消費電力が低く、短距離通信の規格になりますが、それぞれの機器自体の通信距離は短くてもそれをカバーするメッシュネットワークと言う技術があります。
Wi-FiやBluetoothは親機と呼ばれるルータやPCと、接続する機器が1対1の関係になるため、親機の電波が届かない場所での通信が困難となります。
それに対してメッシュネットワークはそれぞれの機器同士が繋がり、中継することが出来るので、個々の機器の通信距離は短距離でも接続する機器を増やすだけで長距離の通信が可能となるのです。
さらにメッシュネットワークでは1台の機器が故障した場合、その機器を除外しネットワークを自己修復して通信を続けらるようになっているので、より安心してIoT機器の運用を出来ると言えるでしょう。
また、Threadは機器自身にIPアドレスを持っています。
Bluetoothは独自の通信技術を使用しているためインターネットと繋がる際には必ずデータの変換が必要となりますが、Threadの通信機器はそれぞれにインターネットとの接続のためのIPアドレスを持っており、データ変換の必要がないのです。
データ変換が不要と言うことは、機器側で暗号化したデータを直接通信が出来るので、セキュリティ面でも非常に優れた面を持っていると言えます。
話は変わりますが、2019年にアマゾン、アップル、グーグル、ジグビーアライアンスが結集して、Project Connected Home over IPと言うワーキンググループを立ち上げました。
今まで紹介したWi-Fi、BLE(Bluetooth Low Energy)、Threadを活用してスマートホームの促進を目指す組織です。
巨大IT企業と呼ばれる3社の他に家電メーカ、半導体メーカ、家具量販店など多くの企業が参加して、スマートホーム関連機器だけではなく、モバイルやクラウドサービスにも繋げやすい世界を作ろうとしています。
今後益々IoTが身近なものになり、誰もがスマートホームの恩恵を享受していくことになるでしょう。
以上で主に家庭内で使用するIoT規格の説明を終わりとしますが、新しい情報が出てきた際には都度UPして行きたいと思います。
次回以降は別のIoT規格のテーマでお会いしましょう。
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