カーボンゼロを目指して


未来の主役は再生可能エネルギーと小型原子炉が有力のようだ。
標準的な炉は100万kwクラス、今後は数万kwクラスの原子炉を5-6本まとめてプールに沈め発電する。
水につかっているから事故で電源喪失になっても炉心を冷やしやすい。
核のゴミの発生も今までより少なく抑えられるという。
ロシアでは海に浮かべた小型原発が活躍している。
原子力砕氷船に積んでいた小型原子炉を浮体式の海上原発に転換し、発展途上国などに展開する。
元々原発は大消費地の電力を賄えるように出力を大きくして効率的に供給する方向に進化してきた。
大きくなると複雑で制御しにくい。
今後は必要なだけの電力を安全に供給する小型化を目指す。
水力で90%以上賄えるノルウェーは別格として、
再生可能エネルギーを活用しても全体の50-60%くらいしか賄えないというのが大方の専門家の見方だ。
火力で発電するためにはCo2カットが欠かせない。
政府はCo2を回収し貯蔵するCCSを進める。
コストは1トン当たり7000円程度かかる。
現時点の石炭火力の発電コストは1kwあたり12.3円だが、
CCSの費用を含めると最大19円程度に跳ね上がる。
10.1円の原発と比べると倍近いコストになる。
オランダ北部では洋上風力発電所の電力で海水を電気分解して水素を生み出すプロジェクトが進行中だ。
水素は、化石燃料から取り出す「グレー」、
製造過程で生じる二酸化炭素を回収する「ブルー」、
再生エネで水を電気分解するカーボンゼロの「グリーン」がある。
水素はロケット燃料に使われるほどの強いパワーがあり、
燃焼しても温暖化ガスの発生はない。
水素の返還することで不安定な再生エネを保存可能にできる。
普及のポイントは製造コストだ。
先行する欧州でもグリーン水素を1㎏つくるのに6ドル程度かかる。

現時点の人類には制御できない原発で日本は一度失敗した。
今度は制御可能な原発で、同じ過ちを繰り返さないことが可能だろうか?
ただ、、、エネルギー事情は切迫している。
経済拡大を目指す日本で大きなエネルギー量を確保すべきか。
それとも、経済拡大を目指さずに別の未来に向かうべきか。
最早、待ったなしだ。

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