VRやARを用いた災害シミュレーションの研究が行われている。*
VR/ARを用いて再現された災害を、デバイスを装着して疑似体験するというものだ。
VR/ARデバイスを装着し、視覚が支配された状態で災害を疑似体験すると、没入感とリアリティが増大する。。
地震のVR体験時に座っている座席に軽微な振動を加えると、実際に大きく揺れているような感覚になったり、煙のAR体験では、実際は無臭にもかかわらず煙の臭いを感じたりしたという報告もあり、大変興味深いものである。
豪雨や噴火、地震など、日本は自然災害の多い国である。
自然災害の発生そのものを防ぐことができないからこそ、防災・減災のための行動が重要になってくる。
とはいえ、実際に経験したことのない人が自然災害を自分事として考えるのは難しいことでもある。いくら情報を収集したところで実感が湧かないというのも、珍しいことではない。
私自身、避難が必要とされる災害は未経験であり、ハザードマップを見たり、災害史を学んだり、実際の災害の映像を見たりしても、どこか他人事のように思ってしまう。
この研究のようなVR/ARを用いた災害体験コンテンツがより一般的になり、実用化されれば、災害や防災をより身近に考えられることは明白だろう。
* 板宮 朋基. 2021. 「VR/ARによるシミュレーション結果の可視化から体験化,経験化へ:防災教育等への応用」『日本臨床麻酔学会誌』41(1):109-114 (最終閲覧日:2021/03/16)
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