日立さんがPPAPを2021年度から全面禁止すると発表しました。
PPAPとは、2016年に流行ったアレ・・・ではなく(語源自体はそれですが。。。)、
メールにパスワード付きzipを添付し、
あとから別のメールでzipの解凍パスワードを伝える方法です。
ではなぜ禁止するようになったのか?ですね。
(PPAP 廃止 なぜ でググると大体出てきますが。。。)
そもそも、PPAPについては国も廃止する方針であるようで、
2020年11月17日にデジタル改革担当相が廃止する方針だと宣言しています。
理由としては毎度おなじみの「セキュリティ的に問題である」ではありますが、
なにが問題なのか?
パスワード付きzipを使用すること自体は特に問題ないでしょう。
問題はzipを添付したメールとパスワードを伝えるメールが
同じメールサーバーのメールだということです。
クラッカー(悪意を持ってサーバー等に侵入する人)目線でみると、
そのメールサーバーのメールを覗ける状態であれば、
zipファイルもパスワードも見ることができるということになります。これでは丸裸同然ですよね。
実はずいぶん前からこの問題は指摘されていたのですが、なかなか動きはありませんでした。
理由としては「いままで問題が無かった。他の会社もやっている。」といったところでしょうか。。。
実に日本人らしい正常性バイアスっぷりですが、国が廃止の方針を示したことで、
民間にも廃止の動きが出てきたといった具合ですね。
廃止するのであれば、代替手段が必要となります。
候補としては、今まで同じメールサーバーのメールで伝えていたパスワードを
「メールで伝えることをやめる」
例えば、部署ごとで予めパスワードを決めておく等ですね。
(勿論、パスワードは単純なものではNGです。)
この方法であれば、追加投資なしで実現できます。
ただし、この方法だと会社×会社の場合に多少弊害があるでしょう。取引先に営業が出向き、
「御社とやり取りする時のパスワードは○○です。」と事前に伝える必要があり、
取引にひと手間かかることになります。
他の方法だと、ファイルの転送やオンラインストレージのようなクラウドサービスを利用する
という手もあります。
こちらの方法であれば高いセキュリティレベルが期待できますが、
往々にして使用料金が発生します。
また、会社×会社である場合は取引先の担当者のアカウントを
作成する等の対応も必要になります。
勿論、取引終了後にはそのアカウントを削除する必要があります。
このように、PPAPは廃止する。と方針は示されましたが代替手段の
選択肢は示されているわけではないため、
「お金をかけずに手間をかける」のか「お金をかけて手間を省く」のか、
自信の身の丈に合った選択が必要になりますね。
参考:日立グループ
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