ASD障害を持つ子どもたちの療育をロボットが支援する時代が来ました。


自閉症スペクトラムと言う障害(ASD障害)を持って生まれてきた子供たちがいます。(ASD:Autism Spectrum Disorder)

アメリカ精神医学会によって出版された「精神障害の診断と統計マニュアル」によれば、神経発達症群に分類されるひとつの診断名で、以下のような症状が特徴の障害です。

・相互的な対人関係が苦手
・コミュニケーションが難しい
・関心や行動の限局的パターン化傾向と
・時には感覚過敏や鈍麻、多動、不器用、アンバランスな知能など

このASD障害には様々な治療法がありますが、その一つにセラピストによる療育という方法があります。
セラピストと接して社会性や行動、コミュニケーション機能を付けていくと言う方法です。
しかし、毎日セラピストに来てもらえるような大きな経済的負担にも耐えられる家庭は非常に少ないと言えるのではないでしょうか。

 

家庭用AIロボットが子供たちと両親を繋ぐ


ブライアン・スカッセラティ氏は、米国コネチカット州エール大学のロボット工学のコンピュータサイエンス、コグニティブサイエンス、機械工学の教授であり、 ソーシャルロボティクスラボの社会的支援ロボットのNSF遠征ディレクターでもあります。

ブライアン氏は、子供たちに彼らの家族と共有できるロボットとの長期的な関係を与える実験結果をまとめました。
そこには、ロボットをわずか30日間家庭内で使用しただけで、他人との交流を劇的に改善することが出来ると言う 調査結果が示されていました。


研究者の間では、ロボットや自動的なフィードバック機能を有したゲームが、短期間にASD障害を持つ子どもたちの行動に変化を与えることは長い間知られてきました。
しかし、この変化をより良い人と人との対話に変換するには、より長時間の集中的なトレーニングが必要とされると言われていました。
また、ロボットなどがもたらすであろうとされている改善が長期にわたるという根拠を示すのに十分な、長い期間にわたる継続的な研究はほとんど行われていませんでした。

 

そこで、スカッセラティ氏のチームは、ソーシャルゲームが搭載されたタブレットコンピュータと、 ゲームとを一緒にフォローし、フィードバックを提供するようにプログラムされた「ジーボ」と呼ばれるロボットの 修正されたものが12組の家族に提供しました。

 

「ジーボ」とは、元々機会学習と音声認識・顔認識、自然言語処理を活用し、 人間のやり取りを学んでいく機能を持ったロボットで、一般的に販売もされています。

調査方法は30日間の中で、毎日30分間、子供たちは両親等の家族の隣に座って「ジーボ」でゲームを行うというものです。 ジーボに搭載されているゲームは、社会的および感情的な理解、別の視点の取得、一連のタスクの完了など、さまざまな社会的スキルを 向上させるための臨床療法テクニックに基づいて作られていました。

Source Science


そして「ジーボ」は、ゲーム全体を通して、子供や介護者に目を向け、アイコンタクトやセッション中の 注意の共有など、社会的な視線の在り方をモデル化して、それをゲームにフィードバックして指導する 役割を担っていました。

結果として、この研究を通して12人の子供たちすべての社会的スキルは改善されたとの報告がなされました。 彼らはコミュニケーションに対してより敏感で、より多くの会話をし、他の人とより多くの視線を合わたそうです。

スカッセラティ氏はロボットが今までの治療や療法に取って代わるものではないと言っていますが、 近い将来には、この様なロボットがもっと身近になって、毎日家族を助ける役割を担うことは間違いないように 思われます。

 

ニュースリソース : http://www.sciencemag.org/news/2018/08/how-30-days-home-robot-could-help-children-autism  http://robotics.sciencemag.org/content/3/21/eaat7544
ジーボの動画 :https://www.youtube.com/watch?time_continue=148&v=3N1Q8oFpX1Y 


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