ソフトウェアとAIに置き換えられる動物実験


アメリカでは毎年何百万と言う数の様々な動物による実験が行われており、沢山の命が失われています。
ソフトウェアとAIは、その沢山の命を救う可能性があります。


アメリカのメリーランド州ボルチモアに本部を置くジョンズ・ホプキンズ大学の
薬理学、毒物額の教授であるトーマス・ハートン氏は、
毎年何百万と言う単位で行われる動物による化学物質などの実験をコンピュータモデルに
置き換えることが出来ると言っています。


2018年7月11日にハートン氏のチームが発表した論文では、そのアルゴリズムは
吸入によるダメージから水生生態系への害まで、9種類もの多岐にわたり、
他で発表されたモデルよりもはるかに広い範囲の数万種類もの化学物質の毒性を
正確に予測できるとされています。



これまでも産業界や学界は、化学物質の毒性を予測するために何十年にもわたり、コンピューターモデルを使用してきました。
これらのコンピュータモデルは、分子の化学構造が体内でどのように反応するか、
動物実験もしくは人為的にコントロールされた環境下で行われた実験でのデータを組み込んで、未知の物質の毒性効果を構造的、または生物学的に類似の化合物と比較することによって推測していました。


しかし、政府の規制当局はこれらの方法を受け入れるのに高い基準を設定し、
基準を満たすことのできない場合は代わりとして動物実験を求める傾向があったそうです。




ハートン氏のチームはこの高い基準をクリアするために、ソフトウェアを改善に取り組み、
約80万の動物実験に基づいた約10,000の化学物質に関する情報を持つ巨大なデータベースを作成しました。
ハートン氏のソフトウェアは、リードアクロス法(※1)を用いて、新しい化学物質と密接に関連する化合物を比較し、これらの既知の化学物質の特性を参照することによって毒性の可能性を評価します。
これはまさに毒物学者が新しい化学物質を評価する方法とほぼ同じ方法だと言います。


EUのECHA(欧州化学機関)でも、可能であればリードアクロス法を使用して、
動物による実験を避けるように企業に促しているそうです。


様々な研究者や企業が、新たな機械学習アルゴリズムを開発し、今も進歩し続けています。
全ての動物実験を無くすことは難しいかも知れませんが、近い将来にソフトウェアとAIの発展によって動物実験などほとんど必要のない世界が来るかもしれません。




※1 リードアクロス法(read-across):
カテゴリーアプローチやアナログアプローチにおいて、有害性の類似性に基づきデータギャップ補完を行う方法。
未試験物質の有害性は試験データのある類似物質と同程度と推定される。我が国では「類推」と呼ばれる。
独立行政法人 製品評価技術基盤機構の行動活性相関に関する用語集より
https://www.nite.go.jp/chem/qsar/qsar_glossary.html

ニュースリソース : https://www.nature.com/articles/d41586-018-05664-2


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